もったいない

今日のこども英語リトミックで先生から聞いた話。
英語には日本語の「お疲れ様でした」とか新年の挨拶である「本年もよろしくお願いします」のような表現はないといいます。それは英語というものは「I」が文章中のどこにあっても小文字にならないことに現れているとおり、「私」が大事で、悪く言えば自己中心的な言語だそうです。
だから、「本年もよろしくお願いします」と言われたって、「先のことはわからないわ」となるし、「なぜ、人が疲れてるかどうかわからないのに、敬意を表すの?」ということらしいんです。
そういう意味で、日本語って本当に、他者に敬意を払い、他者に愛情を持ったいい言葉だといいます。そういう日本語のいいところが現れている言葉のひとつに「もったいない」があるそうです。
そもそも「もったいない=勿体無い」とは『仏教用語の「物体(もったい)」を否定する語で、物の本来あるべき姿がなくなるのを惜しみ、嘆く気持ちを表している。日本の民俗信仰である古神道を源流とする神道においては、「散る桜の花びら」や、「吐息の一つ一つ」にまで命が宿るとされ、森羅万象に対して、慈しみや感謝の念を持って接してきた。その心根が「もったいない」という価値観の根底に流れている』(ウィキペディア参照)です。
なんて美しい言葉なんでしょう。その「もったいない」が今、世界中で「MOTTAINAI」というそのままの言葉で広まりつつあるそうです。日本人としてとても誇らしいことですね。
「もったいない」は英語で「wasteful」とも訳せますが、自然や物に対する敬意や愛などの意思、いわゆるリスペクトの意味を含んだ単語はないそうです。
「もったいない」に含まれる、他者に対する敬意や感謝を忘れず日本人として恥ずかしくないようにしなければな。と少し背筋の伸びるいいお話でした。